『裏切りの理由』応募作品発表ならびに次回の課題
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▼今回の課題の素材
『裏切りあう言葉たち(タイトル)』
 (●のついたタイトルをクリックするとその作品にジャンプします)

※敬称略 ◆は作者名 
●は応募作品あり 
◎は応募作品無し

◆作者:洋一
◎不純な天使
◎さよならの転入生
◎ノロマなシューマッハ

◆作者:ふたつ星
●走る事務員/駆け抜ける事務員(応募2作)
●真夏の雪
●1万メートルの密室
●たった1人の佐藤さん

◆作者:syao

●楽譜の読めないバイオリニスト(応募2作)
●世界を救う魔王
●クジラのいる湖
●吸い込まない掃除機(←不良品)
●派遣パンダ

◆作者:s-taichi
◎親を介護している暴力団員
●真剣に女性を愛してしまう結婚詐欺師
◎地味なニュースだけを追い求める新聞記者
●事件の謎を深めていく私立探偵
●殺す、殺す、自分

◆作者:AZU
◎胎動する死
◎不動の風
◎空ろぐ大都市

◆作者:もみじまんじゅう
◎メスがもてない外科医。
●生きている死体
●借りられないレンタル店(応募2作)
◎泳げない海豚
◎おバカな天才

◆作者:mitu01
●キレた女教師

◆作者:りんく
●桃が生えた桃太郎

◆作者:のり
●アカデミー賞に招待されたルンペン
●飛べない天使

◆作者:スパイダー
●つまらない結婚式

◆作者:han
●四畳半空母

◆作者:ユージーン
◎動かないスポーツ
◎動く瞑想
◎叫ぶ(動く)植物
◎誰も知らない名画
◎誰でも知ってる無名作
◎変化する写真
●燃える消火器

◆作者;ぴこ山ぴこ蔵&ブンコ
◎逃げている警官
●殴り返す老婆(応募2作)
●食べる食べる大福(笑)


▲今回の課題作品『裏切りの理由(オープニング)』
 
 この課題は左記の「裏切りあう言葉」からタイトルを選び、
 そのタイトルから発想した物語のオープニングを作ってもらったのじゃ。

▼次回の課題!『怒涛のどんでん返し』

 次回課題の内容は、ずばり「どんでん返しを作ろう!」なのじゃ。
 下に紹介している『裏切りの理由(オープニング)』から
 好きな作品を選んでもらって、
 それから発想する「どんでん返し」を作るのじゃ!



読者の皆様からの応募作品『裏切りの理由(オープニング)』



 ※敬称略 ◆は作者名 ●は応募したタイトル


◆もみじまんじゅう

●「借りられないレンタル店」

いつもの週末、主人公は会社帰りに駅前のレンタルビデオ店による。
なにか面白い物は無いかと探していると
タイトルもパッケージもないビデオを発見する。
よくみると店内には同じ様なビデオがいくつか確認できる。
好奇心から主人公はカウンターに持っていくと店員は
「このビデオはお客様にはお貸しできません。」
俄然興味が出てきた主人公はこのビデオについて調べてみることにした。




◆りんく

●借りられないレンタル店

「まる秘」と書かれたテープ
やっぱり気になるよね
どきどきっ
手にとりさっそくカウンターへ

「えっ借りられない!?
どういうことだよ」
「ですから お客様のカードでは貸し出しできないんですよ
 こちらのテープは特別限定会員の方に限らせていただいてますので」
「なんだよ それ」
「でしたら 特別限定会員にご登録なさいますか」
そりゃあ… ますますどうしてもみたい!
「ああ たのむよ」
「それでは 会員証をお借りできますか?」
「はいっ」
「それからクレジットカードもお借りできますか」
「?」
「あと 免許証に保険証 届け印に他店のポイントカードもお願いします」
「おいおい とういうことだよ!!」
「ですから 特別限定会員はそれだけ特別限定会員なんですよ
 いろいろ特典もつきますのでご心配なく♪」
「そ…そうか?」
「お札も新旧それぞれ一枚ずつ あっ二千円札も必要となりますので」
なんで財布の中身 知ってんだ?
店員がほくそえんだ気がした


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◆ふたつ星
 ※以前考えた裏切りの言葉「走る事務員」を「駆け抜ける事務員」にしました。

●駆け抜ける事務員

ジリ貧商事の篠原は会社ではマジメ一直線の地味な経理部員だったが、実は
上司の経理部長が無能なことをいいことにして会社の金を二千万も使い込んでいた。
「こんなザルみたいなあやふやな経理状態の会社、金ちょろまかすくらいわけない」
と高をくくっていたある日、取引銀行から役員が送り込まれてきて、経理部にも新しい部長が来た。
「すべての帳簿を整理して一週間後に提出するように」
一週間以内に二千万を補填しなくては、不正がばれてしまう!
困った篠原は、いつも競馬場で会うノミ屋の玄さんに相談する。
「一週間で二千万稼ぐにはこれしかないよ」
そう言って玄さんが紹介してくれたのは、暴力団赤恥組の組長・赤恥源五郎を殺すヒットマンの仕事だった!



◆りんく

●走る事務員

急がないと売り切れちゃう!
わたしの三色焼きそばパン
教室を飛び出す
そのわたしの視界を塞いだのは
天井に届くほどの書類をかかげて駆ける事務員の姿だった
「すごい…」
あっけにとられる
なんというスピード なんというバランス感覚
なんていうか きれい…
「いけない わたしも急がなきゃ!」
「こらっ廊下を走らないっ!!」
背後から先生の怒号が飛ぶ
「えーっ だって綾さん走ってるじゃないですか」
「ああっ綾さんはね…」
「?」
「事務員だからね…」

 〜走る事務員〜

「なんですか それ?」
「いや おまえも綾さんの仕事ぶりをみればわかるよ
 そうか そうだな ちょうどいい
 罰として きょうの放課後 綾さんの手伝いをしてくれ」
「えーっ」
「大丈夫 大丈夫 ただの事務処理だから
 体操着に着替えて 準備運動してから職員室にきてくれよ」
「体操着? なんで?
 まさかスポーツジムってオチじゃないですよね」
「あっはっはっ さすが現国だけは得意だね
 じゃ よろしく」
「先生っ!?」
そして放課後
職員室にむかうわたしはぶつぶつと呟いていた
「食べ物の恨み…」


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◆がっちゃん

●「楽譜の読めないバイオリニスト」

私の彼、真壁祐一は楽譜が読めない。
それでもバイオリニストとして迎え入れられたのは、
彼が曲を一度聴いただけで、全ての音をそっくりそのまま
バイオリンで奏でてしまうからだろう。
絶対音感。そんなものが世の中にあるらしい。
彼は確かにそれを持っている。
「音は生活の中にも溢れているんだよ。水のはねる音、
車の急ブレーキ。僕にはそれが全て音楽として聞こえるんだ。
世界は音楽に満ち溢れているんだよ」
彼は目をきらきらさせてそんな話をしてくれる。
なんだか、彼は音楽に夢中で、私よりも音楽に夢中で、
その情熱がぎらぎらと私に伝わってくる。私は彼を
音楽にとられてしまったようで、少し悔しくなる。
「音符はだめなんだ。僕は紙の上のおたまじゃくしは音楽じゃなくて
記号だと思ってる。記号じゃ音楽は伝わらない。僕は記号が嫌いなんだ。
例えば、良く出来た演劇とシナリオ。シナリオだけじゃ、演劇の熱い
情熱は伝わってこない」
彼は今日もバイオリンを弾く。影響を受けているのは外国の偉い人みたい。
私にはよく分からないけれど、それでも音楽で世界が繋がるなんて言っている
彼を少し誇らしく思う。


◆syao

●「楽譜の読めないバイオリニスト」

CDの音色に、全神経を集中させる主人公は、聞き終えると、
今の演奏を完璧に再現してみせる。
「相変わらず、君の才能には恐れ入る」
感心する師匠に、照れる主人公。
「これで、楽譜さえ読めればねえ」
続く言葉に、今度はがっくりする。
主人公は楽譜が読めないのだ。どう見ても、音符がおたまじゃくしにしか見えない。
その為、聞いてはその音を再現するを繰り返し、今では一度聞いた演奏は完璧に繰り返すことが出来る。
だが、その演奏は他人の物であり、主人公は「機械的に演奏しているにすぎない」と評価されていた。


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◆syao

●「殴り返す老婆」

主人公は、不良仲間4人とともに、日々ゲームセンターやコンビニにたむろしており、学校もサボりがちだ。
ある夜、ゲーセン帰りの4人は、老婆が一人で裏道を歩いているのを見つける。
面白半分に、老婆のバッグを奪おうとする4人。
だが、意外な力でバッグをつかんで離さない老婆を、3人はこづきまわす。
老婆に手を上げることを躊躇う主人公を、3人は「弱虫」とあざけ笑う。
カッとなった主人公は、老婆のバッグをつかんで、「さっさと離せよ!」と殴りかかる。
だが、その瞬間、主人公の身体は飛ばされ、ビルの壁に激突する。
唖然とする主人公。
そして、老婆の腕が、金色の獣毛に覆われているのを見て、目を丸くする。
「やれやれ、しょうがない坊や達だ」と言う老婆の身体は、見る間に金色のライオンに変化した。
「おいたが過ぎたね、坊や達。お仕置きだよ」
驚いて逃げ出そうとする3人、腰が抜けて動けない主人公。
だが、後ろから複数のメスライオンが現れ、挟み込まれる。
「学校で習わなかったのかい?ライオンの狩りは、複数でするんだよ」
追い詰められた4人は、必死で助けを求める。
だが、ライオンはじりじりと間合いを詰めてきた。


◆がっちゃん

●「殴り返す老婆」

スラムと化した都市の片隅で、上品なお婆さんが今日も子供達に
キャンデイとクッキーを配っている。お婆さん、マリーは子供達に教育を
受けさせようと必死で働いている。
誠という子供がいた。父親はアル中のやくざくずれ、母親は
いつも家を留守にして誠のことはほったらかし。
がりがりに痩せこけた誠に同情し、「家に来ないか」と誘うマリーに、誠は
悲しそうな顔で答える。「お父さんが許してくれないよ」
ある日、体中に青痣を作り、顔が腫れ上がった誠を見て、マリーは
児童福祉に連絡を入れる。
いつものように都市の片隅でクッキーを配っていたマリーに、
誠を連れた父親が現れる。
「よくも余計なことをしてくれたな」
衝撃を感じ、マリーはやっとのことで踏みとどまった。
口元の血をぬぐい、マリーは昔かじっていたボクシングを
思い出し、誠を痛めつけた父親に怒りの闘神流儀北斗七星拳マリーゴットスペシャルをお返しするのだった。
地に叩きつけられる誠の父親。
「あらいやだわ、私としたことが。どうもすみませんねぇ」
呆然とする父親に、マリーはいつもの微笑を浮かべるのだった。


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◆syao

●「食べる食べる大福」

甘いものの大嫌いな主人公。
だが、商店街の「イチゴ大福早食い大会」に出場し、優勝を目指している。
甘い餡とイチゴにめまいを感じながら、必死で大福を口に押し込む。
主人公の視線の先には、妻と娘と、「パパ頑張れ」と書かれた横断幕。
そして、優勝商品の「イチゴのミミーちゃんぬいぐるみ(特大)」。
主人公は、「待ってろ。パパは必ず優勝するからな・・・!」と心に思い、
両手で大福をつかんで、二個一緒に口に押し込んだ。



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◆syao

●「吸い込まない掃除機」

部屋の掃除をする主人公。
はたきがけを終え、掃除機を手にする。
ウィーンという機械音はするものの、一向にごみを吸い込まない掃除機。
だが、主人公はそれをみて、「やったー!!」と万歳する。
主人公は、前から新しい掃除機が欲しかった。
だが、旦那からは「まだ前のが動くだろう」と言われ、反対されていたのだ。
吸い込まない掃除機を放り出し、ウキウキと通信販売のカタログを手に取る。
ここに、主人公の夢の掃除機が載っているのだ。
ソファーに身を投げ出し、目的のページを開くが、その瞬間悲鳴をあげる。
主人公の買いたい掃除機が載っているページが、何者かに破り取られていたのだ。


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◆syao

●「くじらのいる湖」

主人公は、魔法使い見習い。今日は、師匠が魔道研究会の会議で留守にしている。
ここぞとばかりに、主人公は一人で魔法の練習をはじめる。
魔道の中でも、技術がいる為、一人で行うことは禁止されている召喚魔法をものにし、師匠を驚かせようと考えた。
森の湖に行き、練習を始めた主人公。ここなら人も滅多に来ないから、多少失敗しても大丈夫だろうと思う。
まず、桶に汲んだ水に金魚を出そうとしたのだが、失敗して湖にくじらをだしてしまった。
焦る主人公。おまけに、くじらは魔力で巨大化してしまい、湖のふちまでぎっちり詰まってしまった。まるで、湖全体がくじらに変わってしまったかのようだ。


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◆syao

●「世界を救う魔王」

魔王と勇者が小競り合いを繰り返す世界。
人間同士の争いがエスカレートしそうになると、魔王が害悪をもたらし、勇者がそれを収める。これによって、人間同士の結束を高め、平穏を保っていた。
主人公は、魔王の子供で、今日も好奇心一杯に走り回っている。
世話役の魔物は、主人公に立派な魔王になってもらおうと、馴染みの勇者に主人公を冒険に連れ出すよう頼む。
そして、主人公には、「別世界から来た化け物が、世界を支配しようとしている。このままでは、魔王様が危ない」と言う話をでっち上げ、勇者とともに旅立つよう促す。
初めての冒険に、興奮する主人公。
その頃、人間界では、魔物とは違う「妖怪」が現れ、人々を不安に陥れていた。


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◆syao

●「生きている死体」

あの日、僕は最愛の人と、自分の心臓を失った。

主人公には恋人がいた。だが、恋人に「一緒にいられない」と別れを告げられる。
「離れていても、心は一緒」という主人公に、恋人は「あなたの心臓を頂戴」と言う。
主人公は恋人に心臓を渡し、恋人は姿を消す。
それ以来、主人公は「生きている死体」として暮らしていた。

そんな僕を理解してくれたのは、「魔法使いに人間に変えられた兎」の女性と、
「『誰か』に声を奪われた」少女だった。


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◆syao

●「派遣パンダ」

課長には一つ悩みがあった。
新しく派遣されてきた社員は、非常に有能で、気が利く女性。
気立てもよく、他の社員ともあっという間に打ち解けている。
「猫の手も借りたい」ほど忙しい彼の職場で、救世主のような存在だった。
非の打ち所のない社員だが、問題は、彼女がジャイアントパンダだと言うことだ。
「パンダだから」という理由で派遣元に返すには、彼女(?)は有能すぎた。
だが、毎日毎日、出社するとパンダが座っていて、顔を上げると白黒模様が目に入るのだ。
最近、見る夢までモノクロになってきた課長だった。


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◆syao

●「真剣に女性を愛してしまう結婚詐欺師」

主人公は結婚詐欺師。ターゲットの女性との待ち合わせ場所に、足取りも軽く向っていた。
彼女は、彼の「母親の手術の為」のお金を持ってくるはず。受け取ったら、その足で姿を消す予定だ。
笑顔を消し、沈痛な表情を繕うと、待ち合わせの喫茶店へと入る。
先に来ていた彼女は、席に座った主人公に向って、にっこり笑って茶封筒を差し出した。
申し訳なさそうにする主人公に、彼女は笑って、「いいの。思い出が欲しかったから」と言う。
驚く主人公に、彼女は立ち上がって、「騙してくれてありがとう。楽しかった」と言う。
出て行こうとする彼女の腕を、反射的に掴む主人公。
だが、彼女は彼の手をゆっくりほどくと、「さよなら、嘘つきさん」と言って、店を出て行った。


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◆mitu01

●『キレた女教師』

 職員室には、まだ誰もいなかった。
 窓際に置かれたポットから湯気がもくもくと上がっている。
 ぼんやりとそれを眺めながら、直荷喜連子は重いため息をついていた。
 喜連子は私立北ノ湖学園の教師だ。今年になってから担任は受け持っていない。一ヶ月後に退職する事がもう決まっているからだ。
 本当は寿退社になるはずだった。だが……
 ――今日、あの女は来るだろうか。あの女が来たら、冷静でいられるだろうか。
 扉の開く音がした。
「ああ、おはようございます。早いですなあ」
 あの女じゃなかった。サッカー部の顧問をやっている社会科の先生だ。
「ああっ!」
 その先生は窓際の音楽教師の机に駆け寄った。
「酷い。誰がこんな事を」
 彼は、机の上でびりびりに破れた書類を手にして言った。
 それをやったのは、喜連子だ。
 昨夜、結婚するはずだった佐田政史から電話があった。
『ごめん、婚約を解消したい』
『どうして!』
 喜連子は後輩の音楽教師に、佐田を奪われていたのだ。


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【ぴこ蔵賞受賞作品】
◆s-taichi

●「殺す、殺す、自分」

「また、死ねなかった。おまけに無関係の人まで…」
忌毛樽(いもうたる)は囚人護送車の中でつぶやいた。周りにいる警官や、護送される犯罪者も彼を気の毒そうに見つめる。忌毛は悪を呼び込む特殊体質の男である。彼の周囲は常に凶悪犯罪が起きてしまうのだ。自分が生きていては社会に迷惑がかかると自殺も試みたがどうしても死ねない。彼は不死者だったのだ。十回目に試みた飛び降り自殺も失敗し、それどころか人を巻き込んでしまい死なせてしまう。そんなわけで彼は殺人犯として現在護送されている。その護送車を謎の人物が襲った。次々と殺される警官と囚人。だが忌毛は、奇跡的に襲撃者を倒す。襲撃者の正体は伝説の殺人鬼集団「13階段」の一人だった。不死身の肉体の秘密を手に入れようと忌毛を襲ったのだ。奴らが不死身となったら世界は殺戮に包まれる。忌毛は、殺人鬼と自分を共に葬る過酷な戦いを決意する。


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◆s-taichi

●「眠りこける苦行僧」

遊鳥気醍(たかなしけだい)は自分の怠け癖に辟易していた。いつもやる気が出ず何をやっても長続きしない。みんなからも馬鹿にされるばかり。自分を変えたい。そんな思いだけが空回りしつづける毎日を怠惰に過ごしていた。そんなある日一枚の広告に目が止まった。そこにはこうあった。「苦行僧になりたい人募集。君も苦しい修行を積んで生まれ変わらないか。厳獄寺」その広告に惹かれ、気醍は苦行僧になるために
厳獄寺へ向かった。厳獄寺での修行が始まる。だが、気醍は今までに経験したことのない強烈な睡魔に襲われ、まともに修行できない。和尚の話では、どうやら地獄で一番強烈な鬼の一人である睡鬼が憑依しているらしいのだが…。


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◆りんく

●事件の謎を深めていく私立探偵。

探偵・野中藪(のなかやぶ)の報告書は有名だ
なにしろよく調べてくれるのだが
今時 手書き
それもそれも筆書きのうえ
まるで色紙の寄せ書きだったりクロスワードだったり
そのうえ誤字脱字も多い
それでも頼まずにはおれないから不思議だ

伝説の駅前自転車盗難事件の報告書について話そうか
まさか猫の夜鳴き・タバコのぽい捨て・ごみの分別
そして連続地下鉄爆破事件解決の鍵になるとは
誰も思ってなかった
まあ自転車は帰って来なかったがね


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◆りんく

●桃が生えた桃太郎

鬼ヶ島からの帰途
桃太郎は苦しんでいた

右腕がしびれたのか
左手で右手首をおさえ
うずくまった
震えがとまらない
鬼にとどめをさしたあの感触が蘇る
そして最期の言葉が
「そうだ 殺すがいい
 おまえも我々と同じだ
 おまえの中にも鬼がいることを思い知るがいい」

「ちがう…!」
うめく桃太郎
「桃さんっ!」
「大丈夫ですか?」
「すごい汗 ちょっと休憩しましょう
 近くに水場があるみたいですから」

鎧を脱ぎ
水面に自らを映してみれば
右の掌からみたことないほど血管が浮き出ていた
「これは…」

その夜
桃太郎は夢を見た
いや聴いたのだ
「新たな鬼の王の誕生
 その産声を聞くは近くなりけり」

そして数日後
その血管は頭頂部まで達していた
もうこの路をおりれば故郷だ
遠くの田畑をみつめる桃太郎の表情は
険しく しかし 静かだった
額に手をあてる
すでに隆起しはじめており
いまにも何かが突き破りそうだ
「わたしは 結局 人ではおれないのだろろか?」


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◆ふたつ星

●真夏の雪

シアトルでベンチャー企業の副社長を勤めるジミー・フレイザーは恋人のレイチェルと共にクリスマス休暇を過ごすためにイブのシドニー空港に降り立った。南半球は今真夏。途中でシドニーの実家の両親を拾ってみんなで一緒にゴールドコーストの別荘で楽しもうって計画だ。意気揚々と空港を出てタクシー乗り場に行く途中、ジミーは空を見上げた。灰色に曇った空から綿のような雪が次々と道路に降りかかっていた。いつしか雪は街を灰色に染め、空と区別がつかなくなっていく。そしてそれは生涯忘れられない悪夢の始まりだった。


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◆ふたつ星

●1万メートルの密室

最近話題の名探偵厳正寺大五郎に資産総額1兆円と言われる若王子家の令嬢若王子玲奈から失踪した婚約者・秋口三朗の行方を探して欲しいとの依頼が入った。時同じくしてサンディエゴのマリオネットホテル全体にドーン!という衝撃が響き渡る。音がした101号室では激しい衝撃で床にめり込むように焼け焦げたバラバラの死体が発見された。鑑識の結果、被害者は少なくとも1万メートルの高度から落下死したと見られ、状況から落下現場はその部屋だと断定された。しかし、部屋の高さは3メートルしかなくどこにも穴一つ開いていないのだ! 部屋の遺留品からその被害者は秋口三朗と断定され、人類の最終兵器・厳正寺大五郎は捜査を開始する!



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◆ふたつ星

●たった1人の佐藤さん

日本人で一番多い苗字は何? 答えは佐藤さん。
全国には200万人の佐藤さんがいるのです。
そして、その200万人の佐藤さんがある日突然消えてしまったんです! 
そう、職場からも家庭からも「佐藤」と名の付く人は1人残らずいなくなってしまったのだ。

いや、ごめん。いた。

佐藤きみえ(21)。

彼女こそが日本全土を震撼させた「佐藤さん失踪事件」で唯一残った佐藤さんなのです。
そして、きみえ自身も両親と姉と弟をなくした犠牲者だった。
「みんな、一体どこに行っちゃったのよ!」
たった1人の佐藤さんとなってしまったきみえが
雑誌に「今週のイチオシ名探偵」と紹介されていた厳正寺大五郎と共に巨大な謎に挑みはじめた!



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◆のり

●「アカデミー賞に招待されたルンペン」

東都高速道の八橋サービスエリアの廃車の中に暮らし始めてまる2年が過ぎた。
仕事と家族を失った洋二に突然一通の手紙が届いた。
宛名は八橋サービスエリア気付の猿橋洋二殿。
封筒は洋二が受け取るにはあまりにも不釣合いな丹精な和紙で作られていた。
差出人は日本アカデミー賞推薦委員会とだけ書いてあった。
洋二にはまったく心当たりがなかった。
震える手で恐る恐る開封すると、中から一枚のチケットが、舞い落ちた。



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◆のり

●「飛べない天使」

天使であるのに飛ぶことができないマルタ。自分のちょっとしたいたずら心が災いして片方の翼を折ってしまった。
天使は一度翼を折ると、二度大空を飛ぶことができない、と言われていた。

ただし、一つの例外を除いて・・・

自分の宿命を呪っているマルタの前に、大天使ヨセフが姿を現わした。

「今地上には、お互いにいがみ合う一組の兄弟がいる。
その兄弟を仲直りさせることができたらお前の翼を再生させてあげよう」 

大天使はマルタに翼を再生させるための大きな試練を与えたのだった。
                           


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◆han

●「 四畳半空母 」

田中山 正男(無職)は幻の巨大プラモ「 空母セイタン 」を手に入れた。
彼の四畳半の下宿先が巨大造船工場となろうとしていた。
そんなある日、正男に就職のクチが来る。
大手映画会社が製作の美術として迎えるという。
しかし、大手映画会社は一つの条件をつけてきた。
「 空母セイタン 」の譲渡である。



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◆スパイダー

●「つまらない結婚式」

 新婦の香奈は自分の結婚式だというのにとてもつまらない顔をして、控え室でくわえタバコをしている。香奈の大切にしていた子犬のレオが、突然姿をくらましたと妹の玲奈から連絡が入ったからだ。新婦の聡と結婚する気になったはレオに聡が似ていたからだ。結婚式が終わると、香奈は早速レオを探しに心当たりを探した。懸賞金をつけての大捜索を展開した。が中々見つからない。いらだつ香奈は聡に八つ当たりをする。警察から電話があった。レオが交通事故で死んだという知らせだ。香奈は聡と一緒に警察に行く。すると、首輪はレオのものだが、死んだのはレオではなかった。香奈には、この死んだ犬に見覚えがあった。この犬は、香奈がレオを買った時、どちらにしようか迷った末に買うのをやめた同種犬だった。ペットショップで調べてみるとこの犬を買ったのは、聡だった。聡はレオを香奈から盗み出し、替え玉として殺し、すり替えようとしていた。聡が香奈に近づき、結婚したのは、いつも香奈と一緒にいるレオと香奈を引き離すためだった。隙を見てレオを盗んだ聡は、まんまと秘密の部屋でレオを飼っていた。香奈は聡の部屋を見つけ出しレオを取り戻す。そして、聡を問い詰めると聡は全てを告白する。レオはホントウは俺のモノなんだと。


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◆ユージーン

●燃える消火器

 地方紙の記者をしている桜沢は最近、連続して起る火災を調べていたが、その最中、自らの家族も火事で失う。
 連続した火事は毎回、焼死者を出す。それは通常の火事では考えられない事だった。
 大抵の場合、火事の犠牲者は煙による窒息死だからだ。
 失意の中にいた桜沢は、向かいの主婦から、事件の当日、消防署の職員が自宅を訪ねていた事を知る。
 犯人は消防職員を装っている事を確信した桜沢は、消防や警察の制止を振り切って、強引な調査を始める。



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●怒涛のどんでん返し



ぴこ蔵「さて、課題はこれで終わったわけではないぞ!
    いや、まさにここから本番が始まるのじゃ! よっしゃあ!」

ブンコ「なんでやる気満々なの?」

ぴこ蔵「これからが面白いからなのじゃ!
    まずは今回エントリーしてくれたオープニングから、
    好きなものを選んで欲しいのじゃ」

ブンコ「そしたらアタシは…、えーと、ふたつ星さんの『真夏の雪』!」

ぴこ蔵「選んだら、次は、そのオープニングの設定を生かして、その物語の
    どんでん返しの場面を作るのじゃ!」

ブンコ「そ、そんなことできるわけないじゃん、ムズカシすぎー!」

ぴこ蔵「いや、もうお主はできる! 各オープニングから主人公を決定し、
    本当の敵と囮の敵とを設定し、勝手にどんでん返しを作ればよい」

ブンコ「例えばどうすんの? 老師、やってみせてよ! お願い!」

ぴこ蔵「しかたがないのう。それではこの手順に従って作るのじゃ」

●ぴこ蔵の手順●
★主人公を決めてください。

 主人公:

★「主人公が最も大切にしているもの」を決めてください。

★次にそれが奪われる事件を起こしてください。

★本当の敵をすでに物語に登場している人物の中から選んでください。

 本当の敵:

★囮の敵を新しく作るか、登場人物から選んでください。

 囮の敵:

★どんでん返しを完成してください

ぴこ蔵「それではこの手順に従って、ふたつ星さんの作品『真夏の雪』を素材に
    勝手にどんでん返しを作ってみるとしよう」



◆ふたつ星
●真夏の雪

シアトルでベンチャー企業の副社長を勤めるジミー・フレイザーは恋人のレイチェルと共にクリスマス休暇を過ごすためにイブのシドニー空港に降り立った。南半球は今真夏。途中でシドニーの実家の両親を拾ってみんなで一緒にゴールドコーストの別荘で楽しもうって計画だ。意気揚々と空港を出てタクシー乗り場に行く途中、ジミーは空を見上げた。灰色に曇った空から綿のような雪が次々と道路に降りかかっていた。いつしか雪は街を灰色に染め、空と区別がつかなくなっていく。そしてそれは生涯忘れられない悪夢の始まりだった。



★主人公を決めてください

 主人公:ジミー

★「主人公が最も大切にしているもの」を決めてください。

 レイチェル

★次にそれが奪われる事件を起こしてください。

 レイチェルが行方不明になる

★本当の敵をすでに物語に登場している人物の中から選んでください。

 本当の敵:ジミーの父親

★囮の敵を新しく作るか、登場人物から選んでください。

 囮の敵:レイチェル


★どんでん返しを完成してください

不気味な灰色の雪が降る真夏の町で
恋人レイチェルが行方不明になる。
「自分には本当に好きな人がいるので別れたい」と彼女が言っていたと
ジミーは母親に教えられる。

しかし、目撃者を発見して話を聞くと、
灰色の雪を降らせる「存在」を神と崇めるカルトが
レイチェルを生贄にするために監禁していることが明らかになる。

自分の父親がそのカルトの教祖だと判明する。




ぴこ蔵「そんなわけで頑張ってこの順番どおりに作るのじゃ!」

ブンコ「まずは主人公と『大切なもの』を決めるんだよね」

ぴこ蔵「それが決まったら、主人公から大切なものを取り上げる事件を
    起こすのじゃ」

ブンコ「そんでもって、登場人物から本当の敵を決めるんだよねー?」

ぴこ蔵「次に、囮の敵を設定する。この段階で全体の構成が見える」

ブンコ「囮の敵は、ちょうどいい奴がいなければ自分で作っちゃえ!」

ぴこ蔵「最後に、囮の敵が消えて本当の敵が姿を現すシーンを作るのじゃ」

ブンコ「本当の敵はαだと思ったらβだった。ってやつだよね?」

ぴこ蔵「そういうことじゃ。!」

ブンコ「例えば、りんくさんの『事件の謎を深めていく私立探偵』だと
    どんでん返しはどうなるの? 師匠!」

ぴこ蔵「都合のいいときだけ師匠ときたか。ま、ええじゃろ。やってみよう」


◆りんく
●事件の謎を深めていく私立探偵。

探偵・野中藪(のなかやぶ)の報告書は有名だ
なにしろよく調べてくれるのだが
今時 手書き
それもそれも筆書きのうえ
まるで色紙の寄せ書きだったりクロスワードだったり
そのうえ誤字脱字も多い
それでも頼まずにはおれないから不思議だ

伝説の駅前自転車盗難事件の報告書について話そうか
まさか猫の夜鳴き・タバコのぽい捨て・ごみの分別
そして連続地下鉄爆破事件解決の鍵になるとは
誰も思ってなかった
まあ自転車は帰って来なかったがね


★主人公を決めてください。

依頼者・女子高生の「私」

★「主人公が最も大切にしているもの」を決めてください。

自転車

★次にそれが奪われる事件を起こしてください。

駅前に停めてあった自転車が盗まれた。

★本当の敵をすでに物語に登場している人物の中から選んでください。

本当の敵:地下鉄爆破事件の犯人

★囮の敵を新しく作るか、登場人物から選んでください。

囮の敵:猫の夜鳴き・タバコのぽい捨て・ごみの分別の事件の犯人


★どんでん返しを完成してください

女子高生の「私」が駅前に停めてあった自転車が盗まれた。
たった1週間でもう2台目だ。
隣の駅で地下鉄爆破事件が起こったため、
忙しそうな警察は取り合ってくれない。
頭に来た私は自転車の捜索を暇そうな探偵に依頼する。

同じ頃、探偵・野中藪は、
猫の夜鳴き・タバコのぽい捨て・ごみの分別の事件の犯人が
同一人物であることを発見。
独特の論理で自転車の盗難もそいつが犯人だとにらみ、
犯人を追い詰める。
それは意外にも「私」の同級生の男の子だった。
「私」と野中は同級生を追い詰める。
しかし、同級生は「私」を守ろうとしていたのだ。

本当の敵は「私」の担任だった。
そして、それは地下鉄爆破事件の犯人でもあった。





ブンコ「はっ。なんとなく今、ピーンときたんだけど、
    この展開で行くと、まだまだこの課題は終わらないってことね」

ぴこ蔵「もちろんじゃ! 次はどんでん返しじゃがその後もまだ続くのじゃ!
    なお、次の課題の素材は、上に紹介されている作品じゃ。
    これらのオープニングを使って「どんでん返し」を作るのじゃ!」

ブンコ「そんなわけで、次の課題は“どんでん返しを作ろう”です!」




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