★008課題作品 ■s-taichi さん

高度に科学技術が発達した地球。
ここでは帝国主義が復活し、激しい侵略戦争が行われていた。
そのため生物兵器の開発が進み様々な兵器が戦争に利用されたのだった。

そんな中、強力な人間をベースとした生物兵器の開発により
急成長を遂げていたS国で、最強の生物兵器が開発された。
「緋色の殺戮」である。

敵を油断させるため美女を素材にしたこともあり、
数々の戦闘や虐殺で「彼女」は素晴らしい貢献をした。

常軌を逸した嗜虐性で彼女は恐れられた。
S国内で戦争に非協力的な村があった。
彼女はためらうことなく村人全員を虐殺し、
それどころかその虐殺を敵国のN国が実行したように見せかけ
S国の戦意を高揚させたのである。

そんな彼女にも心を許せる人間が一人だけいた。
自分を作った科学者の「インコグニート」である。
彼の前では残虐な生物兵器も一人の人間だったのだ。

あるとき、N国の地方の小さな町「エルム」の虐殺を命じられた彼女は
その町へ向かう途中で奇襲を受ける。
何とか敵を撃退した彼女だったが、
かなりのダメージを受け意識を失ってしまう。
生まれて始めて彼女は死の恐怖を味わった。
気がつくと、ベッドの上に彼女は寝せられていた。
優しく介抱してくれた人に話を聞いてみると、
ここはエルムであり行き倒れの人だと思って助けたという。
ずっと戦闘の渦中にいた彼女にとって
インコグニート以外の人間から優しくされるのは初めてであった。
死の恐怖と人の暖かさを受けて、彼女は確実に変わった。
虐殺は実行せず、エルムの住人に礼を言って帰還したのだ。

そのことにインコグニートは腹を立て彼女をひどくなじった。
唯一心を許した人間から初めての叱責にひどく傷ついた。

更なる不幸が彼女を襲う。
インコグニートがさらわれたのだ。
インコグニート奪還を誓った彼女は
新興のテロ集団「アーレス」を怪しいと睨み、奇襲をかける。
ボスを追い詰めるとアーレスという組織の実態がわかった。
S国が今までに侵略した国の人間が組織したレジスタンスだったのだ。
さらに「インコグニート拉致には関与していない」とボスは言った。
自分が今までにしてきたことの重さと人間の優しさを学んでいた彼女は、
ボスを逃がそうとする。

そこにインコグニートが急襲をかける。
誘拐は彼の仕組んだ狂言だった。
彼女の人間性の発露に恐れをなしたインコグニートは
レジスタンスと共に彼女を始末しようとしたのだ。
必死に抵抗したレジスタンスと彼女は何とかインコグニートを倒すが、
レジスタンスは全滅しボスも死んでしまう。
彼女だけが残された。

全てを失って絶望にくれる彼女だったが、その絶望はすぐに消えることとなる。戦争に非協力的だった村を虐殺したことが発覚したのだ。
S国内でも内乱が起こり他国からも攻められS国は滅びる。
戦犯となった彼女は、静かに処刑されるのを待つのだった。


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Wの選択、大変ためになりました。頑張って自作に取り入れてみたのですが…。ナカナカ上手くいきません。
しかもだいぶ長くなってしまいました。すみません。
ご指導よろしくお願いします。



ぴこ蔵チェック


さて、まずは、おなじみs-taichiさんの「緋色の殺戮」改訂版なのじゃ!

それでは「TYPE01の仮筋!」を使っての構成チェックじゃ。
◆の部分は今ひとつピンとこないところじゃ。つまり、ここが不十分なポイントである!
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★敵だと思って追い詰めたら、実は別にいた★
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「緋色の殺戮」は他には替えがたい「大切なもの」を持っている。
 それは彼女を作った科学者インコグニートの存在だった。
 どのくらい大切にしているかというと…
 インコグニートの命令ならばためらうことなく虐殺をするほどである。

ある時、何者かによって「緋色の殺戮」のまわりから
 インコグニートがさらわれる!

急がなければ、インコグニートが危ない!

失ったものを取り戻すために「緋色の殺戮」は立ち上がる。
「緋色の殺戮」はアーレスを敵だと思い込んで追い詰める。
ところが、アーレスは敵ではなかったのだ!

そして、本当の敵インコグニートが姿を現わす。
さらわれたはずのインコグニートは、
自分勝手な欲求を満足させるために自作自演を演じていたのだ。

◆しかし「緋色の殺戮」は「大切なもの」よりも大切な何かを発見する。
それは…
(奥義「Wの選択」より:第2の選択))をすることによって示される。


成長した「緋色の殺戮」はついにインコグニートと対決し、
意外な結末を迎える。

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*****************<タイミングが大切>********************

 ポイントは「
エルムでの出来事」にあるのじゃ!
 本来はこれが“第2の選択”になるべきイベントじゃ。

 しかし、
登場が早すぎるのではないかな。

 このエルムの町の早すぎる登場が、ヒロインの成長を促し、ひいては
 読者にインコグニートの「悪」を予感させてしまうのである!

 「腹を立ててなじるインコグニート」に対して、読者は嫌悪を感じる。
 『さてはこいつ、悪いやつだな』と直感してしまうのじゃ。

 これが「どんでん返し」のインパクトを弱めておる!

 最後の最後まで「インコグニート」は善人を装っていなければならぬ。
 それではじめて「愛する人が実は一番の悪者だった」という
 どんでん返しの
ショックが生まれるのじゃ。

 つまり、問題は、「Wの選択」のうちの
 「2つめの選択」を設定するタイミングなのじゃ。

「2つめの選択」をうまくやるコツは、
どんでん返しの後で、クライマックスに突入する直前」に設定すること。

 全ての要素が出尽くして、あとは激突するだけ、という場所じゃ。

 この作品で言うと、
 インコグニートが悪党だったことがわかり、
 ヒロインの気持ちが最大限にへこんだ時であるな。

 じっくり読むと、
 この作品のテーマは「愛」であることが伝わってくる。

 ということは、彼女の最大のピンチは、自分自身の生死よりも
 「この歪んだ世界の中で、唯一、自分を愛してくれていると信じてきた人が
 自分を憎んでいることがわかった瞬間」なのじゃ。

 そして、主人公を真に成長させ得るのはこの「最大のピンチ」だけなのじゃ。

 
「エルム」が登場するならここであろう。
 そしてエルムの町のおかげでヒロインは「成長」し、強くなる。

 あとはインコグニートをボカーンとやっつければ
 エンタテインメントとして非常にすっきり感のあるエンディングを
 迎えられるというものじゃ。

 結末は好みの問題もあるとは思うが、わしとしてはこの「緋色の殺戮」を
 この形で殺すのは惜しいと思う。十字架を背負って姿を消すぐらいが
 期待感も残せていいのではなかろうか? ま、それはお任せするのじゃ。

 では僭越ながら「ぴこ蔵版」を読んでみてくだされ!

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★敵だと思って追い詰めたら、実は別にいた★
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「緋色の殺戮」は他には替えがたい「大切なもの」を持っている。
 それは彼女を作った科学者インコグニートの存在だった。
 どのくらい大切にしているかというと…
 インコグニートの命令ならばためらうことなく虐殺をするほどである。

ある時、何者かによって「緋色の殺戮」のまわりから
 インコグニートがさらわれる!

急がなければ、インコグニートの命が危ない!

失ったものを取り戻すために「緋色の殺戮」は立ち上がる。
「緋色の殺戮」はアーレスを敵だと思い込んで追い詰める。
ところが、アーレスは敵ではなかったのだ!

そして、本当の敵インコグニートが彼女を殺すために姿を現わす。
さらわれたはずのインコグニートは、
緋色の殺戮をだまし討ちで殺すために自作自演を演じていたのだ。

◆その事実に衝撃を受けた「緋色の殺戮」は生きる意欲を無くす。
◆しかし彼女は「インコグニート」よりも大切な何かを発見する。
 それは…瀕死の状態で迷い込んだエルムの町で
 自分を救ってくれた人々を守ることだった。


成長した「緋色の殺戮」はついにインコグニートと対決し、
意外な結末を迎える。



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