今井昭彦(ぴこ山ぴこ蔵)
こんにちは、あらすじドットコムのぴこ山ぴこ蔵です。
私が「どんでん返し」という物語創作技法の研究を始めてから30年以上が経ちました。
最初はその秘密を自分だけが分かっていればいいやと思っていたのですが、どんでん返しの面白さが分かってくるとそれでは物足りなくなってきました。
技術というものは大勢と分かち合ったほうが何倍も役に立つし、知識を誰かに伝えることによって自分の理解も深まると知ったからです。
そこでこの研究内容を公開すると、私の周辺には「どんでん返し」に目覚めた人々が次々に現れはじめ、実際にこのスキームを使って物語を書いたという作家さんたちと話をする機会も増えました。
「もうどんでん返しがないと満足できない」「サプライズを考えるのが癖になってしまった」「この方法を知ってから毎日物語を作るのが楽しくて楽しくて……」
そう言ってくださる方々は本当に楽しそうで、その笑顔が今も私のエネルギーになっています。
皆さんの作品や声援に力をいただき充実した日々を過ごす中、自分が安心して何かに打ち込めているのは、周りの人たちが楽しんでくれるからだと気が付きました。
自分が楽しむことよりも人に楽しんでもらうことのほうが私に自信と満足感を与えてくれたのです。
そして私はいつしか「誰かを楽しませる」という現象について真剣に考えるようになりました。
SNSを見れば、毎日のように誰かが誰かを嘲り、罵り、傷つけることが当たり前になっている現在、私たちを取り巻く状況はあまりかんばしいものではありません。
偉い人に偉そうな気分を味わわせるために心をすり減らしたり、ボスに忖度して誰かを攻撃しなければならないことへの自己嫌悪。
上司の無責任なミスを取り繕ったり、所属組織の偽善的なお題目を真実だと触れ回ったりする胸糞の悪さ。
そして他人にそんな無駄な仕事を強要するために自分がさらに無駄な時間を過ごさねばならない虚しさ。
もしあなたがそのような状況にあるのなら、いや、むしろそうであればあるほど、大事にしてほしいことがあります。
それは、人を楽しませたいと思う自分に対する「誇り」です。
生きることの素晴らしさを伝えて人を楽しませる。そのために必要なのは才能ではなくスキルです。
特に、人を楽しませるストーリーを作るには何より技術が大事です。
その技術さえ持っていれば、あなたはいつでもプライドを取り戻せます。逆風が吹き荒れても、堂々と胸を張って前に進めます。
あらすじドットコムは、人を楽しませる技術こそが世界を変えていく、と考えています。
そのために、まずは人を楽しませるあらすじ作りのhackをすべての人と共有したいと願っています。
ぴこ山ぴこ蔵
